会社の成長とは違いを許容して、独自の道を歩むこと|成長支援部からの提言(第181話)

会社の成長とは違いを許容して、独自の道を歩むこと|専門コラム「成長支援部からの提言」

会社の成長とは違いを許容して、独自の道を歩むこと

(第181話)会社の成長とは違いを許容して、独自の道を歩むこと

お客さんや競合の動向を鵜呑みにして、軸がぶれるのは成長が止まる会社
お客さんや競合の動向をよく吟味して、軸を固めるのが成長し続ける会社

会社の成長とは違いを許容して、独自の道を歩むこと

会社の成長とは?

経営者が集まったある会合で、

何をもって、「会社の成長」と言うか

という話題になりました。


ある会社では、海外に進出して億単位で売上が増加。

その時は「会社が成長したなぁ」と感じたそうですが、その後、現地パートナーの事情が変わって、その国での売上が減少。

今では、「あれは会社の成長とは言えないなぁ」と考えておられます。


また、別の会社では、経営者自ら朝早くに出勤して、仕事の準備に取りかかっておられました。

すると、1年くらい経った頃、強制していないのに、社員が自主的に早めに出勤するようになり、業務の効率化にもいろいろと取組むようになりました。

その経営者は、「これも会社の一つの成長かもしれない」と少し手応えを感じておられます。


このように、

何をもって、「会社の成長」と言うか

ということについて正解がありません。


売上高が3倍に増えるというように、数字で捉える成長は誰にとっても分かりやすいです。

一方で、今までは社内で挨拶がきちんとできていなかったが、最近は社員みんながしっかり挨拶できるようになったというような変化は、数字では表しにくいけれど、会社にとっての成長と捉えることができます。


そして、私が最近強く感じている会社の成長

違いを許容できること

です。

お客さんになるか、ならないか

例えば、お客さん。

どんなに自社の商品が優れていても、現実には

  • 商品を買ってくれる=お客さん
  • 商品を買ってくれない=お客さんにならない人

に分かれます。


会社にとってみれば、

  • お客さん=〇
  • お客さんにならない人=×

です。


せっかく一生懸命セールスしたのに、結局買ってもらえなければ、がっかりします。

けれども、もし、お客さんにならない人の属性や特徴が分かれば、それほど落ち込まないで済みます。


属性からすると、いくら頑張って営業しても売れない場合、そこに時間や労力をかけないことが賢明です。

また、価格設定の問題で、最初はもう少し簡易版から始めることで、次の売上につながることもあります。

この場合、新たにテストマーケティングすることで、新しい市場の開拓につながることもあります。


つまり、お客さんになる、ならないの違いをいったん受け入れて、その要因を把握できれば、次に打つ手が見えてきます

値下げするか、しないか

一方で、戦略の違い

同じような商品を売っているライバル会社の動きは気になります。


自社よりもマーケットシェアの大きい会社が商品を値下げして、さらにシェアを伸ばそうとしてきたら、あなたの会社ならどう対応されるでしょうか?


値下げ攻勢を受けて、売上が前年同期比を下回る。

また、別のライバル会社も値下げに突入する。

このような情報が入ってきたら、多くの経営者は「ウチも値下げしよう」という決断を下すかもしれません。


けれども、自社と他社では商品の原価率が違います。

また、商品の製造に使っている機械の種類も異なれば、販売数量や実際にそれを売っている社員の構成も違います。


つまり、そもそもの利益構造やビジネスモデルが違うのに、安易に値下げという価格戦略をマネしてしまうと、自分で自分の首を絞める結果にもつながります。


実際に以前M社やL社が安売りハンバーガー戦略を打ち出した時、モスバーガーさんは
「(原価率が高いので、)値下げしたくてもできなかった」
そうです。

また、同社が30周年記念キャンペーンで一時的にハンバーガーの安売りを行ったところ、客数が増えて売上は伸びたものの、従来からの熱心なファンの方から
「安い価格につられてくるお客ばっかり増やしてどうする!」
「今度値下げしたら、二度とモスには行かない!!」
というお叱りの声を多数もらったとのこと。


結局のところ、戦略においても、他社を追随するだけでなく、違いを許容してオリジナリティを見つけることで活路を見いだせます

違いを許容してこその自信

違いを許容することは、他社とは違っている自社を認めることにつながります。

それは、すなわち、自分を信じるという意味での自信です。


個人でも、自分と他者を比べて、「この部分は自分の方が優れている」とか、「あそこは、あいつに勝てない」といったように、その違いを許容できません。

また、考え方や生き方が違う人には、どうしても拒否反応を示しがちです。

けれども、所詮他人は他人、自分は自分

違いを許容できれば、それほど腹も立ちませんし、無用なストレスを感じなくて済みます。

これは法人である会社でも共通する部分があるのではないでしょうか。


変に達観するのではなく、自然体で違いを許容して、会社が独自の道を歩み続けること。

会社が成長した一つの姿です。


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Tag: 違いを許容する オリジナリティ ビジネスモデル マーケティング

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