シンプルに捉えて経営する
(第110話)シンプルに捉えて経営する
経営者が複雑に考えすぎて混乱を招くのは成長が止まる会社
経営者がシンプルに考えて安定を築くのが成長し続ける会社
先日終わったゴルフの祭典マスターズ。
残念ながら松山英樹選手は優勝できませんでしたが、深夜からテレビで応援された人もおられるかもしれませんね。
他の試合と違って、マスターズは毎年同じオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブで開催されます。
ゴルフをする人なら死ぬまでに一度はプレイしてみたいと思うオーガスタ。
以前そこでプレイしたことのある人に聞いたところ、「それほど難しいコースではない」
つまり、ある程度ゴルフの上手なアマチュアがパープレイを目指して回るのであれば、フェアウェイも比較的広いし、割とオーソドックスなコース設計なので、「想像していたよりも簡単だ」と感じたそうです。
もちろん、プロとアマチュアであれば、背負っているものが違います。
アマチュアならパーで上がれれば御の字ですが、プロであれば積極的にバーディやイーグルを狙っていかないと優勝できません。
同じコースであってもアマチュアとプロでは狙う位置や攻め方が違います。
このため、名手たちを手こずらせる名門コースも、シンプルにプレイすると、「想像していたよりも簡単だ」と感じられたのかもしれません。
さて、会社経営においても、いろいろと考えすぎてかえって状況を難しくしているということがあります。
- 会社には経営理念がないとダメ
- 経営者はマネジメントが大事
- やはり経営は人材育成が基本
- リスクコントロールができないと痛い目にあう
いろいろな人がいろいろなことを言うので、経営者として「あれも」、「これも」と考慮に入れていると、「結局どこから手をつけてよいかよく分からん」という状況に陥ってしまいます。
しかし、私個人としてはもう少しシンプルに会社経営というものを考えても良いのではと思っています。
プロのゴルフでは72ホールの成績で勝つか負けるかが決まります。
このため、ボギーをたたいた後は是が非でもバーディーを取って取り返そうとします。
その時、多少リスクを冒しても難しいところに打っていかざるを得ないことがあります。
もちろん、上手くスーパープレイが出て拍手喝采を浴びることもあります。
けれども、時にはコースの罠にはまって大たたきをすることも少なくありません。
一方、会社経営の場合は72ホールで終わりではありません。
何回も、また何年にもわたってプレイし続けることが求められます。
ボギーが続いても、気落ちせずに淡々とプレイすることが大事です。
たとえ次のホールで取り戻せなくても、問題点や課題を修正して、徐々にボギーを減らし、着実にパーを拾い、たまにバーディーチャンスになった時は無心に攻めていく。
最後にプレイを終えた時に一打でも通算の成績が良くなっていれば、それ自体素晴らしいことだと思います。
私は
会社が目指すのは「長期にわたって持続可能な利益」である
という意見に賛成です。
月に100万円の利益を上げることはそんなに難しいことではありません。
では、1年間に渡って毎月100万円の利益を上げることはどうでしょうか。
時には季節要因等もあって赤字になる月もあるので、毎月コンスタントに100万円の利益を上げ続けることはけっして簡単なことではありません。
けれども、年間で1,200万円の利益を上げることであれば、そこそこの売上のある会社なら、できる可能性は大いにあります。
また、今はギリギリ黒字という会社であっても、5年後、10年後であれば、年に1,200万円の利益を上げることも充分に視野に入ってきます。
多少のでこぼこがあっても、長期的にかつ確実に利益を上げていくには何をしたらよいか?
余計な雑音に振り回されずこの一点に集中して考えてみると、「やるべきことは想像していたよりもシンプルなことだ」ということが分かります。
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Tag: シンプルに捉える 会社経営 持続可能な利益 マスターズ